「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。躾けのできたよい子です」
冬が終るころ酔っ払って帰ってきたさやかは、部屋の前で行き倒れていたイツキを拾って一晩泊めました。
イツキは一宿一飯の恩義を受けたおかえしに、死亡直前の玉ねぎと卵でオムレツと味噌汁の朝食を作りました。コンビニ弁当と弁当屋の食事ばかりだったさやかは、その美味しさに感動してルームシェアを申し出ます。
イツキは凄腕のハウスキーパーだったばかりでなく、歩く植物図鑑でもありました。
裏庭に芽を出したヘクソカズラにはじまって、野に咲く花の名前を教えてくれます。
そして春になって二人で山菜採りにでかけ、それを料理して食べます。
やがて同居人から恋人になるのですが、コートがいる季節になるころ、イツキは「ごめん。またいつか」とだけ書いた置手紙を残して突然いなくなります。
残されたさやかは、春になると二人で採った山菜を一人で摘みに行き、イツキが書き残したレシピを見ながら同じ料理を作り、帰ってくるのを待ちます。
作者の有川さんは高知県出身ですが、私の周りにいる高知県出身の人たちも、山菜が好きですねぇ。
さやかとイツキが採って食べる山菜の中にイタドリがありますが、高知県出身の同僚は採ってくると手間隙かけて料理して、食べきれない分は冷凍保存しています。
イタドリを見ると採って食べずにいられないらしい。
本にはほかにもタンポポの花の天ぷら、ノビルとセイヨウカラシナのパスタなどのレシピがあります。タンポポの天ぷらはためしてみたいですね。
それから去年写真を撮りながら覚えた、ニワゼキジョウにヒメジョオン、実物はまだ見てないですがイザで覚えたネジバナなど、野草もたくさん出てきて楽しい本でした。
植物図鑑 有川浩作・角川書店
さようならグッドバイ |
at 2020-02-29 17:38 |
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at 2020-02-29 17:38 |
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at 2020-02-29 17:38 |
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